●パワーストーンを信頼してください。
かつてアトランティスでは…………と書くと、まるで俗っぽくなってしまうので、私はあまり書きたくありません。ピラミッドやアトランティスでパワーストーンが活用されたという話は、ロマンや想像力をかきたて、夢を与えてくれます。パワーストーンに夢や期待をよせることは、悪いことではありません。しかし、夢や期待というものは、残念ながら「信頼」ではありません。たとえば、あなたは子供の頃、両親から過度な期待や夢を押し付けられて、辛い思いをしたことはないでしょうか？「もっと私を信頼して！私は私であって、あなたの夢の身代わりではないのよ！」と心の中で叫んだことはないでしょうか？パワーストーンに夢をたくすのでなく、パワーストーンの力そのものを信頼してください。パワーストーンは、アトランティスやピラミッドの話で飾りをつけなくても、十分に魅力的です。そして、あなたが信頼と愛情をそそげば、現実にパワーを与えてくれるのです。

●パワーストーンはお金に換えられない価値があります。
ダイヤモンドはパワーストーンとしての価値も非常に高いものがあります。ダイヤの輝きは美しくて、心が洗われるようです。ところが、先年、ココ山岡のダイヤを買った人たちは、ダイヤの持つパワーの恩恵を得ることなく、逆に財産を減らしました。ココ山岡のダイヤは偽物ではなく、ホンモノでした。なぜ、ダイヤは、そのパワーを持ち主に与えられなかったのでしょう？パワーストーンという観点から、これを考えてみたいと思います。

まず、ココ山岡からダイヤを買った人たちは、いったい、何を買ったのでしょう？「かならず値上がりする」「５年後に、現金で買い戻す」そういった言葉に誘われてダイヤを買いました。損害を受けた方々には申し訳ないのですが、彼らはダイヤという名の「お金=夢」を買ったのです。また、それらのダイヤを売った人たちも、ダイヤという形の「お金=夢」を売りました。ダイヤは、パワーストーンとしての真価を認められることなく、「お金=夢」の道具となってしまいました。

パワーストーンは生きています。その輝きやたくましいパワーを愛されることなく育ったダイヤが、お金の化身としてしか扱わない持ち主に、力を与えてくれるでしょうか。パワーストーンは、如実にあなた自身を反映するのです。パワーストーンを、お金儲けに利用しようとする人は、だれかの力によってお金儲けに利用されます。パワーストーンに愛を与える人は、だれかによって愛を与えられます。パワーストーンが、お金に換えられない価値があるのは、お金によっては決して買えない「自信」「愛」「信頼」「心の豊かさ」を与えてくれるからです。パワーストーンは、成功そのものを与えてくれるのではなく、それにつながる「自信」「勇気」や「集中力」「くじけない心」を与えてくれるのです。

奪おうとする人は奪われる、与えようとする人は与えられる。自分が発するエネルギーは、かならず自分に跳ね返ってきます。パワーストーンは、見つめられ、「きれいだな」「これを見ていると心が透き通っていくようだな」「ここにいてくれてありがとう」という気持ちに応えて、輝きを増すと同時に、あなた自身にも、その力を与えようとしてくれます。お金に換えられないもの、それは「人間」であり、「植物」であり「自然」であり、「家族」「友人」「アニマルコンパニオン」であり、なによりも「あなた自身」であることをパワーストーンは教えてくれています。

●パワーストーンは道具です。
パワーストーンは、心強い友人であると同時に道具です。感情移入する必要なもいし、いたずらに神経質に扱う必要はありません。パワーストーンが欲しいと思うときもあれば、興味を失ってしまうときもあります。パワーストーンへの浄化やメンテナンスは、「あなたがそのパワーストーンの力を欲するとき」にだけ必要なのです。

急に興味を失ってしまうのは、そのパワーストーンの波動があなたにあわなくなったとき、つまり、あなた自身が、そのパワーストーンから学ぶべき何かを得て、成長した証拠でもあります。パワーストーンは、その道具としての役割を終えたわけですから、自然に忘れられたり、だれか他の人の手に渡ったり、引き出しの中で眠ったりしてもいっこうにかまいません。パワーストーンは、あなたをうらんだり、忘れ去られて寂しく思ったりはしません。パワーストーンには、それだけの許容力があります。

成長したあなたは、また今度は違う種類のパワーストーンに目覚めるかもしれません。もっと存在感のあるものが欲しくなったり、また、だんだんパワーストーンから遠ざかるかもしれません。それが普通なのです。パワーストーンから卒業したあなたは、もっと広い世界へはばたいていくことでしょう。パワーストーンは、そんなあなたの成長を喜んで送り出してくれる、素晴らしい道具なのです。

●特別なパワーストーンについて
パワーストーンをいくつか使いこなせるようになると、「特別なパワーストーン」と出会うことになります。このパワーストーンの威力は通常のパワーストーンの比ではありません。ふとショップで目にとまって、なんとなく買ってしまったり、気になって仕方なくなって買ったりと、自然に流れるようにして、あなたの手に入ったり、まるで子供が母親のふところに飛び込むようにして、あなたの元にたどりついてきます。その石は、あなたのために地上に生まれてきた、あなたの人生を変えるパワーストーンです。

私はこのようなパワーストーンを「要（かなめ）石」と呼んで、鬼門や各方位の要所に置くようにしています。そうすると部屋の「気」が非常に安定し、勢いよく循環しているのがわかります。こうした特殊なパワーストーンは、他のパワーストーンと一緒にせず、別格として扱わなければいけません。

そうしたパワーストーンの見分け方は、手に入れた２〜３日のうちに強烈な効果を発揮するので、わかりやすいのです。人によってさまざまな出方をしますが、私の場合は、私にとって、とても重要なお客様と出会ったり、まったく偶然に、行き詰まっていた仕事上の助けがあったり、はっきりと目に見える形で現れます。

みなさんも知っているように、「縁」とは不思議で、つながりたいと思っても切れたり、切ろうと思ってもつながったりと、人知でコントロールすることができません。この特別なパワーストーンは、あなたの魂を導き、救ってくれる「縁」を運んできてくれます。

この特別なパワーストーンは、他の石と違って、特別な役割を果たすためにあなたの元に来たので、他の石といっしょに置いておくと、突然倒れて他の石を壊してしまったり、強烈な意思表示をして、あなたを困らせるかもしれません。そういうときは、パワーストーンが、あなたの部屋のどこかに早く落ち着きたいのです。早くその場所をみつけてあげて、置くようにしてください。

そのパワーストーンは、自分の居るべき場所を得れば、即座に悪縁による邪気を遮断するので、例えば、いやな人からの電話やアプローチが、ぴたりと止まるということが起こり、あなたを守ってくれるのがわかります。

●パワーストーンの変化
パワーストーンと付き合っていくうちに、パワーストーンの変化に気が付くときがあります。例えば、パワーストーンの色が濃くなったり、透明度が増したり、大きく見えたりすることがあります。例えば、アメシストなどは、太陽光線によって、物理的に色が薄くなることもあるのですが、この場合は、そうした物理的な現象で言っているのではありません。毎日、パワーストーンにふれたり、見つめたりしていることで、わかってくる現象のことを言っているのです。

パワーストーンの変化には、良い変化と悪い変化があります。色が濃くなる、透明度が増す、大きく見えるのは、あなたとパワーストーンの親密度が増し、パワーストーンが、良い気で満たされているときです。そういうときは、パワーストーンの本当のパワーが実感されますので、おおいに使って、親密度を深めてください。

逆に、色が薄く見えたり、それまで気がつかなかった傷や欠けをみつけたり、小さく見えたりするのは、パワーストーンが、今のあなたの波長と合ってないか、ストレスを吸って、疲れている証拠です。

ある占い師の友人が、大き目のエメラルドの指輪を買いました。最初その指輪を見たとき、非常に美しく、大きく輝いていたのですが、一年ほど経って、その指輪を見たとき、以前の半分ほどの大きさに見えて、びっくりしたことがあります。だから、非常に大きい石だったのにかかわらず、そのとき、その指輪はだれにも気がつかれることはありませんでした。

その友人は、自分の霊感を強めたり、自分の不調を治すために、水晶やジュエリーを使っていましたが、そのパワーによって他人を癒したり、石に愛情をそそぐということをしなかったのではないでしょうか。そのせいかどうかわかりませんが、今ではその友人とは縁が切れてしまいました。

私も、ヒーリング用のエメラルドを持っていますが、石がパワーにあふれて美しく輝いているときは、まるでアイドルです。「そのペンダント、ステキですね」と、知らない人からも道を歩いていて声をかけられます。ですから、石の色が薄く見えるときは、そっと休ませたり、パワーチャージしたりして、石のストレスを除くようにしています。疲れた石は、浄化を繰り返しているうちに、また元のパワーを取り戻し、輝いてきます。

●どの石も、あなたに必要な時のために待ってくれます
どんな状況でその石が手に入ったとしても、また、あなたが何もパワーストーンに付いて知識がなくても、豊富な知識があっても、あなたの元に来たパワースートンの権利は、すべてあなたが握ることになります。そのパワーストーンを活かすも殺すも、あなたしだいです。

あるパワーストーンは、あなたの手に入った状態で、まったくパワーを発揮しなかったり、死んでいたり、悪い気を放っているかもしれません。しかし、その石はたぶん最初地球から掘り出された時点では、そういう状態ではなかったでしょう。あなたに何かを気付かせるため、もしくはあなたに救済を求めるために、あなたの元に訪れたのかもしれません。

また、ある石はあなたの手におえない、レベルの高いパワーを持っていたり、すでにあなたには学んでしまったレッスンしかないレベルの低い石だったりする場合もあります。しかし、それぞれのパワーストーンは、あなたが成長するのを待ってくれていたり、あなたが再びそのレッスンが必要な時のために待ってくれているのです。そうした石は、少しの間そっと引き出しや棚に置いておけば、必要になったとき、ふと目にとまったり、手にしたりして、スムーズにあなた自身にそのレッスンを気付かせてくれることがあります。